アメリカの株価指数であるS&P500に投資をしたいけど、どの投資信託を選んだら良いのか困っている人は読んでください。
信託報酬の安さや純資産高の多さを考えると、答えは、ひとつに絞られてきます。
それは、『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』を選ぶことです。
この『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』を例にとって投資信託について、細かく見ていきましょう。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
基準価額
株でいうところの株価で、投資信託の価値を表す値段になります。
株と違って、1日1回だけ、夕方から夜にかけて更新されます。
『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』の基準価額は、ヤフーファイナンスで確認することができます。
日々の基準価額で一喜一憂する必要はありませんが、定期的に確認すると良いかと思います。
この基準価額というのは、投資信託固有のもので、1万口当たりの価格で表示されています。
現在の保有額は
基準価額 × 保有口数 ÷ 10,000
で計算できます。
もちろん購入後であれば、証券口座の残高を見れば、計算するまでもないです。
目論見書
投資信託の取扱説明書みたいなものです。
購入時に確認することになっています。
このファンドの目論見書はここにあります。
下の方に「投信会社開示資料」としてPDFファイルで4つくらいある中の1つです。
追加型投信/海外/株式/インデックス型
追加で購入できる投資信託で、海外を対象にした株式のインデックス型であると言う意味です。
S&P500指数(配当込み、円換算ベース)の値動きに連動する投資成果をめざします。
目論見書「ファンドの目的」より
ファンドの方向性が書かれています。
特色としてS&P500指数に連動しますが、為替ヘッジをしないということなので、為替の影響を受けることになります。
円安になれば基準価額は上がり、円高であれば基準価額は下がるということです。
リスク
投資ではリスクは危険という意味では使いません。
どのくらい振れ幅が大きいかを表す言葉として使われます。
「リスクが高い」=「振れ幅が大きい」という感じです。
ハイリスクとは、損をするか得をするかの振れ幅が大きいということになります。
すごい損をするかもしれないし、すごい得をするかもしれないということです。
このファンドでは、価格変動、為替変動、信用、流動性などがリスクとして挙げられています。
- 価格変動 S&P500指数が変動することによる。株の上げ下げなど。
- 為替変動 ドル円相場による。円高ドル安、円安ドル高など。
- 信用 投資先の財務が著しく悪化したり、倒産したりするなど。
- 流動性 取引量が著しく減り売買できないなど。売りたいときに売れないなど。
特にアメリカを対象としているので、アメリカ国内で問題が起こったときや、ドル円相場に大きな変動があったときなどに基準価額に影響が出ます。
そのあたりのニュースに敏感になってくると、視野が広がってきた証拠だと思います。
手数料
投資信託は、最大で購入時、保有時、売却時の3回手数料がかかります。
このファンドでは、下記の通り保有時のみとなっています。
- 購入時 購入時手数料 ゼロ
- 保有時 信託報酬 約0.096%
- 売却時 信託財産留保額 ゼロ
これ以外に「その他の費用・手数料」という項目があります。
隠れコストとも言われるものですが、直近の「運用報告書」という定期的に報告される成績書みたいなものを見ると、「0.019%」と明記されています。
これも保有時にかかる費用となります。
実際には、日々の基準価額はこれらの費用を差し引いたあとに算出されているので、手数料を払っている実感が無いように感じますが、確実に支払っています。
インデックスファンドに投資をする上では、上記3つの手数料が安いファンドを見つけることが非常に大事になっています。
販売時手数料は、購入する証券会社や銀行によって変わるので注意が必要です。
それ以外の手数料はどこで買っても同じです。
目論見書にはこのように大事なことが書かれているので、しっかり読んで、わからないところは調べたりするとより理解が深まるでしょう。
純資産額
ファンドの規模を知る上では必要な数字です。
あまりにも規模が小さいと運用が途中で行き詰まってしまう恐れがあります。
これを繰上償還と言い、強制終了となります。
事前にアナウンスはされますが、期日が来ると自動的に解約されて払い戻されてしまうので、要注意です。
一般的には純資産額が30億円以上あれば、繰上償還するような心配はないと言われています。
このファンドは1兆4,000億円以上あるので、問題はないでしょう。
投資先
このファンドが投資している銘柄上位10社は以下の通りです。
順位 | 銘柄 | 国・地域 | 業種 | 比率 |
1 | APPLE INC | アメリカ | 情報技術 | 6.60% |
2 | MICROSOFT CORP | アメリカ | 情報技術 | 6.00% |
3 | AMAZON.COM INC | アメリカ | 一般消費財・サービス | 3.50% |
4 | TESLA INC | アメリカ | 一般消費財・サービス | 2.10% |
5 | ALPHABET INC-CL A | アメリカ | コミュニケーション・サービス | 2.10% |
6 | ALPHABET INC-CL C | アメリカ | コミュニケーション・サービス | 2.10% |
7 | META PLATFORMS INC-CLASS A | アメリカ | コミュニケーション・サービス | 1.90% |
8 | NVIDIA CORP | アメリカ | 情報技術 | 1.80% |
9 | BERKSHIRE HATHAWAY INC-CL B | アメリカ | 各種金融 | 1.30% |
10 | UNITEDHEALTH GROUP INC | アメリカ | ヘルスケア | 1.10% |
誰でも聞いたことがあるような有名企業がずらりと並んでいます。
これだけみても、強力な布陣と言えるかもしれません。
アメリカがくしゃみをすれば・・・
アメリカがくしゃみをすれば、日本は風邪を引くといいますが、きっと風邪どころの騒ぎではないのが今の世の中かもしれません。
それだけアメリカの存在感は増し、日本の存在感は薄れているのではないかと思います。
今、アメリカが躓いても、再び立ち上がるのは、別の国ではなく、またアメリカなのではないかと思えるほどの力があると考えます。
そんなアメリカの代表する指数であるS&P500への投資を通じで、更にアメリカの経済、世界の経済を学んで行けたらと思います。
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