投資信託を始めようとして資産運用の勉強を始めると、分散の重要性を強く感じることと思います。
株式投資においての究極の分散が、全世界を対象にすることです。
これ以上分散のしようがありません。
そこで、全世界に分散投資をする『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』について、細かく見ていきましょう。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
基準価額
『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』の基準価額は、ヤフーファイナンスで見ることができます。
更新は遅い時間帯になることが多いですが、毎日確認することができます。
目論見書
このファンドの目論見書はここにあります。下の方に「投信会社開示資料」としてPDFファイルで4つくらいある中の1つです。
追加型投信/内外/株式/インデックス型
追加で購入できる投資信託で、国内外を対象にした株式のインデックス型であると言う意味です。
日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果をめざします。
目論見書の「ファンドの目的」より
ファンド名称の通り全世界(50カ国)を対象にしています。
MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスという指数に連動します。
内訳は先進国87%、新興国13%、全体の約6割がアメリカ、次いで日本、中国、イギリス、フランスの順になっており、上位5カ国で全体の3/4を占めています。
上記比率からもわかるとおり、新興国への投資が含まれています。
リスク
このファンドでは、価格変動、為替変動、信用、流動性に加えて、カントリーリスクという新たなリスクが挙げられています。
- 価格変動 指数が変動することによる。株の上げ下げなど。
- 為替変動 ドル円相場による。円高ドル安、円安ドル高など。
- 信用 投資先の財務が著しく悪化したり、倒産したりするなど。
- 流動性 取引量が著しく減り売買できないなど。売りたいときに売れないなど。
- カントリーリスク 政権不安や紛争などが起こることで、投資先の業績が不安定になるなど。
通貨ベースの運用は、米ドルが6割、次いでユーロ、円、イギリスポンド、香港ドルの順となっており、上位5通貨で全体の8割強となっています。
手数料
このファンドは購入時、売却時の手数料はかかりません。
保有時の信託報酬が約0.114%と隠れコストが約0.033%かかっています。
純資産額
このファンドの純資産額は、約6,400億円です。
設定以来右肩上がりで増えています。
投資先
このファンドが投資している銘柄上位10社は以下の通りです。
順位 | 銘柄 | 国・地域 | 業種 | 比率 |
1 | APPLE INC | アメリカ | 情報技術 | 4.00% |
2 | MICROSOFT CORP | アメリカ | 情報技術 | 3.30% |
3 | AMAZON.COM INC | アメリカ | 一般消費財・サービス | 2.10% |
4 | TESLA INC | アメリカ | 一般消費財・サービス | 1.20% |
5 | ALPHABET INC-CL A | アメリカ | コミュニケーション・サービス | 1.20% |
6 | ALPHABET INC-CL C | アメリカ | コミュニケーション・サービス | 1.10% |
7 | META PLATFORMS INC-CLASS A | アメリカ | コミュニケーション・サービス | 1.10% |
8 | NVIDIA CORP | アメリカ | 情報技術 | 1.00% |
9 | TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFAC | 台湾 | 情報技術 | 0.80% |
10 | UNITEDHEALTH GROUP INC | アメリカ | ヘルスケア | 0.60% |
上位10銘柄だけ見ると、『eMAXIS Slim米国株式(S&P500)』とほとんど変わりません。
全世界には当然アメリカも含まれるし、アメリカが約6割占めているということも書かれていました。
従って、重複を嫌うなら、全世界株だけでも良いかと思います。
より分散したいということであれば、S&P500と両方持つのもありかと思います。
究極の分散
投資信託を購入するのは、分散投資を意識しているからだと思います。
株式投資の中でも、これ以上分散できないというのが、全世界です。
そして全世界を対象にしたインデックスファンドの中でも、純資産額、手数料などを鑑みて、最適なのが『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』となります。
これ1本で、究極の分散ができるのであれば、株式ファンドは、これだけでも良いのかもしれません。
あとは、時間を分散して、購入を継続することで、よりリスクが低減できます。
全世界株式に投資することで、世界経済の成長を恩恵を享受するとともに、世界の経済についての知識もしっかりと増やしていけたら、一石二鳥です。
↑クリックしていただけると励みになります。
コメント