資産運用を始めると必ず複利という言葉に出会います。
複利というものがあるからこそ、投資を早く始める必要があるのです。
早く始めることで複利を多く得て、積立を続けることで複利の効果を最大限に獲得することができます。
複利がどんなもので、どんないいことがあるのかを説明していきます。
積立と複利の相乗効果
複利とは?
複利とは利息にも利息が付くことです。
銀行や郵便貯金の利息だけで複利の効果を得られていた時代もありました。
今では信じられませんが、利息が年に5%なんていうのか当たり前でした。
そのため、その頃はリスクを取って投資をする必要なんてなかったのです。
今や複利は、投資で得る時代となっています。
この複利というのは、長い時間をかけるほど、効果を発揮し、いずれは雪だるま式に増えていくことになります。
複利のパワー
複利の効果について簡単に見るために、下表をご覧ください。
10万円を3%で運用した複利と単利の比較表です。
単利とは元本にしか利息が付かないことを言います。
利息3% | 複利 | 単利 |
1年後 | 103,000 | 103,000 |
10年後 | 134,392 | 130,000 |
20年後 | 180,611 | 160,000 |
30年後 | 242,726 | 190,000 |
10年後で4千円、20年後で2万円、30年後で5万円の差が出てきます。
運用を早く始めることで長期間、複利を得ることができます。
複利プラス積立
複利のパワーに積立を加えてみます。
毎年10万円を積立して、一方は複利、他方は単利とした場合の結果は以下のようになります。
利息3% | 複利 | 単利 |
1年後 | 203,000 | 203,000 |
10年後 | 1,280,780 | 1,030,000 |
20年後 | 2,867,649 | 2,060,000 |
30年後 | 5,000,268 | 3,090,000 |
10年後で25万円、20年後で80万円、30年後で209万円の差が出てきます。
積立を長く継続することで、複利の効果が大幅にパワーアップします。
30年間に積み立てた金額は10万円×30年なので300万円です。
これが500万円になるのです。
ちょっと騙されているようですが、事実です。
もちろん、継続しなければ、このパワーを得ることはできません。
途中でやめないという強い意志と、積立を継続できるという環境を維持することも、非常に重要になってきます。
先ほども述べたように何十年か前は、複利プラス積立のパワーは誰でも実践できました。
銀行に預けて、放置しておくだけで、先ほどの表以上の利回りを得ることができていた時代もあるのです。
なぜ投資をする必要があるのか。
答えのひとつが複利プラス積立のパワーにあります。
複利の効果を得るためには投資をする必要があるのです。
そして、複利の効果と積立の効果を最大限に生かして、お金がないからやりたいことができないという問題を回避したいものです。
72の法則
複利の話題で出てくる数字があります。
72という数字です。
72で利回りを割ると元本が2倍になるまでの年数がわかります。
例を挙げると以下のようになります。
利回り3% 72÷3=24 24年で2倍
利回り6% 72÷6=12 12年で2倍
これは積立を加味していない計算です。
先ほど最初に挙げた例の方に該当します。
この数字は覚えておいても良いかと思います。
何のためのお金か
将来のことを考える方法として、ライフプランシートというのがあります。
このライフプランシートを作成してみると、自動車や家の購入、結婚や出産、または老後に関して、お金が必要となるタイミングが、見えてくるかと思います。
例えば、新車を買うのであればどのくらいの金額がかかるのか、家を建てるのか賃貸にするのか、結婚式はしたいのかなど、個別に見て必要な金額を算出してみましょう。
いつ必要になるのか
ライフプランシートから先ほど算出した個別の金額がいつ必要になるのかが見えてくるかと思います。
それを具体的に見える化するためにキャッシュフロー表を作るとより見えてきます。
キャッシュフロー表は、ライフプランシートをベースにして、一度作ってみることをオススメします。
そして、キャッシュフロー表もライフプランシートを見直すタイミングで、同時に見直すと良いかと思います。
このキャッシュフロー表によって、いつお金が必要になるのかが明確になりますし、そのためにいつからどのように準備していけば良いのかもはっきり見えてきます。
また、立てたプランに無理があるのかどうかもしっかりと見せてくれます。
どのくらいの利回りを想定できるのか
今回の説明では、3%程度の利回りにて試算をした表を掲載してきましたが、実際には市場は変動しています。
投資先としてアメリカや、全世界を対象にした場合、平均で5%以上、7%も見込めると言われています。
しかし、過去には一時的な暴落などがあって、利回りを下げたこともあります。
従って、計算上は低めの利回りを想定しておくと良いかもしれません。
この辺りは、勉強をして理解が深まってきたら、経験値的に決めて試算するのが良いかと思います。
運用を開始し、ライフプランを考えるようになったら、想定している利回りについても定期的に見直しをしていくと良いかと思います。
恐るべし相乗効果
複利に積立を加えていくことによるパワーが、どれほどすごいのかを見てきました。
既に積立投資を始めている方は、もうこの最強のパワーを手に入れています。
まだの方は、そのことを知った今が、最大限にパワーを手に入れるチャンスです。
時間は取り戻せないのですが、今から生かすことはできます。
最強である複利プラス積立のパワーを享受しながら、素敵な未来を作っていきましょう。
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