マイナス金利政策が終了。異次元からの脱出。

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日銀総裁の植田総裁が、マイナス金利政策の終了を決めました。

その日の日経平均株価は4万円を回復しています。

2016年に始まった異次元の金融緩和政策が、転換点を迎えています。

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マイナス金利

日銀の政策金利

バブル崩壊してからの日銀の政策金利の推移は、以下のグラフのようになっています。

日銀の金利政策
日銀の金利政策

6%もあった政策金利がマイナスとなり、銀行の利息なども雀の涙となっていました。

マイナス金利は、2016年から導入されていますが、異次元緩和は、黒田総裁時代の2013年から行われています。

詳しく見ていくと、以下のような流れがありました。

バブルが崩壊してから、日本経済がデフレとなり低迷し、日銀は金融緩和によって経済と物価を回復させようとしてきました。

市場に供給するお金の量を増やす「量的緩和政策」を行い、2006年3月以降、2007年2月まで段階的に0.5%まで利上げしてきました。

その後、アメリカで住宅バブルが崩壊し、2008年にはリーマンショックが起き、世界的に金融危機となり、日本も再び景気が低迷してきて、日銀の利上げ路線は頓挫しました。

中央銀行は通常、政策金利を上げたり下げたりすることで市場に出回るお金の量を調節し、経済を活発化させます。

しかし、政策金利がゼロになってしまえば、金利の調整によるコントロールは困難となります。

2013年に就任した黒田総裁は、「量的・質的金融緩和」を導入しました。

日銀が長期国債を大量に購入し、市場に大量のお金を供給することを通じて、物価が下がり続けるデフレからの脱却や、景気の回復を目指してきました。

黒田総裁は、毎年2%物価が安定的に上がる経済状況を2年程度で達成するとの目標を掲げて、2014年10月には、国債の買い入れを通じた資金供給量をさらに増やしました。

景気を後押しすることを行ってきましたが、2%物価目標を達成することはできませんでした。

日銀が2016年1月に導入を決めた「奇策」が、「マイナス金利政策」で、日銀に持つ預金(日銀当座預金)の一定部分に-0.1%のマイナス金利を適用する政策でした。

日銀にお金を預けても、利息を得られるどころか逆に預けすぎたら利息を取られる状況にすることで、銀行から世の中に出回るお金の量を増やし、個人や企業がお金を使いやすい環境にするのが狙い。

しかし、短期金利とともに、長期金利も低下する事態となり、銀行の収益悪化や、年金基金、生命保険会社の運用難などの「副作用」が出てきました。

そこで日銀は、2016年9月から「イールドカーブ・コントロール(YCC=長短金利操作)」という政策を導入し、長期金利を0%近辺にコントロールする手段を取ってきました。

我々への影響

利上げすることで、一般的には以下のような影響があると言われています。

金利上昇の影響 毎日新聞より

既に、三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、普通預金の金利を0・001%から20倍の0・02%に引き上げる予定と発表しています。

これからは、預金で得られる利息が少しだけ増えることが決定しています。

その一方、個人や企業の借入金利が上がる可能性もあります。

短期金利に連動する変動型を含めた住宅ローン金利や、設備投資などのために企業が銀行から融資を受ける際の金利などが影響を受ける可能性もあります。

利上げによってお金が借りにくくなれば、景気の下押し要因になり、物価や株価の下落につながるということも考えられます。

利上げは為替動向にも一定の影響を与えます。

金利が上がれば、円を買う動きが強くなり、円高が進むのが一般的であり、記録的な円安水準下で円高基調となれば、輸入品が安くなることなどが考えられます。

日銀は金融緩和を当面継続する姿勢を示しており、急ピッチでの追加利上げはしない模様。

ETFの買い入れも終了

日銀によるETFの買い入れ推移は、次のグラフのようになっています。

日銀ETF買い入れ額推移
日銀ETF買い入れ推移 日銀より

2024年は、年初より株価が堅調に推移しているため、買い入れが行われていない模様。

株価が下落したときに買われるという、いわゆる、日銀による株価の下支え政策。

これが終了したことにより、支えが無くなることになります。

今のところ、堅調な推移が続いており、日経平均株価も4万円を超えています。

このあとに下落局面が来ると予想する声も聞こえています。

そうなったとしても、支えてくれるものが無くなったので、売りが売りを呼ぶ展開になることも考えられます。

先のことはわかりませんが、大きな転換点を迎えたことは間違いありません。

経済がどのように変化していくのか、しっかりと見届ける必要があります。

聞いてっていただき、ありがとうございました。

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